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第25話:競売後、落札者から底地買取の提案——私が応じなかった理由

借地権の競売が終わり、私が落札できなかったことは前回お伝えした通りです。

落札者へ連絡を取った

競売が終結した後、私は落札者へ連絡を取りました。

このときの私の考え方は、それまでの経緯から一貫していました。

「そもそも本件に借地権は成立していないのではないか」

これは、過去の無断販売活動・倒産・整理回収機構(RCC)との交渉を通じて、信頼関係は実質的に破壊されていると判断していたためです。

法的にこれが認められるかは別として、私としてはそういうスタンスで臨んでいました。

落札者からの底地買取提案

一方、落札者側は 「競売によって借地権を取得した」 という前提で話を進めてきました。

そして、提案されたのが——

「底地を買い取りたい」

という申し出でした。

もちろん金額の提示もありましたが、私としては到底納得できる内容ではありませんでした。

相手の狙いを考えてみる

これは私の推測ですが、相手の戦略はこういうものだったと思われます。

  1. 借地権を競売で取得
  2. 底地も安く取得して完全所有権化
  3. 完全所有権の物件として高値で売却

不動産業者としては理にかなった戦略です。

また、仮に交渉が長引いたとしても、アパートには家賃収入があるため、保有を継続することも可能という余裕も感じられました。

話し合いは平行線

私とは考え方に大きな隔たりがあり、話し合いは進みませんでした。

交渉の進め方や言葉遣いにも、私としては少し強引な印象を受けたことを覚えています。これは個人的な印象であり、ビジネス交渉としてはそういうスタンスもあるのかもしれません。

ただ、できる限り穏便に進めたいとは考えていましたが、こうした相手と今後長く関係を続けていくのは難しいと感じました。

底地と借地権の関係は、何十年も続く長期の関係です。だからこそ、早い段階で自分の立場をはっきり示しておくことが大切だと考えました。

最終的な意思表示

最終的に私は、こう伝えてその場の話し合いを終えました。

「借地権が成立しているとは考えていないため、地代を受け取る考えもない」

これは法律的にも意味のある意思表示です。

仮に地代を受け取り続けてしまうと、**「黙示的に借地権を認めた」**と評価されかねません。争いがある場合、地代を受け取らないことは、自分のスタンスを保つための重要な選択です。

まとめ|「対等な立場」を守る

底地・借地の関係は、情緒や曖昧な妥協で進めると後で大きな代償を払うことになりがちです。

今回、私が下した判断は:

「穏便に」と「言いなりに」は別物です。穏便に、しかし対等な立場を保つことが、長期的には自分の権利を守ることにつながります。

この話はまだ続きます。


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